朧気sumire

ガス燈の朧気sumireのレビュー・感想・評価

ガス燈(1944年製作の映画)
4.0
この映画を語源とした「ガス燈現象」「ガスライティング」という言葉がある。
当人の間違いを捏造または誇張して訴えることで、相手の判断力や自尊心、社会的信用等を奪ってコントロールする精神的虐待行為を意味するらしく、そのまんまな内容。

下手にそれをテーマにした最近の作品よりもかなりリアルに家庭内の精神的DVの恐ろしさを表現しているんじゃないかと思う。
現実の精神的な暴力と同じくとにかく支配的で巧妙かつ陰湿極まりない。

周囲からも精神のおかしい女扱いされ、本人でさえも「自分がおかしいのではないか」とそう思い込まされるあたりが本当にリアル。

本人も知らず知らずのうちに自分の正常な思考力や感覚を壊されて孤立していく中盤の様子が本当に生々しくて、恐怖映像ですらあった。
イングリッド・バーグマンの演技すごすぎんよ〜…。
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