ヤマト

暴力教室のヤマトのネタバレレビュー・内容・結末

暴力教室(1976年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 闇をブン殴る熱血教師 】

 正義の仮面を被った悪を、悪の仮面を被った正義が成敗する話。

 溝口は、あまりにも辛いことを連続で味わいすぎたと思う。なんせ、最愛の妹を襲われ、轢かれ、奪われたのだから。さすがに怒りの鉄拳制裁にも同情してしまう。
 妹といるときに見せる強面教師の可愛げに惹かれてしまう。最後に怒りの鉄拳をエラい人に喰らわせたあと、日本刀でトドメを刺さなかった粋な一面にも惹かれてしまう。すごく魅力あふれる人だった。ああいう人に、生徒たちはついていくのだろう。

 そんなこんなで、最後には学園戦争が勃発する。一見、どっちもどっちの構図に思える(見える)のだが、「どちらが正しいのか」と聞かれたら、わたしは「勝った方」と答えるだろう。すなわち、溝口や喜多条たちだ。
 なんというか彼らは思わずこちらが応援してしまうくらい、熱くてきれいなワルだった。そして粋だった。
ヤマト

ヤマト