すとんこ

愛の陽炎のすとんこのレビュー・感想・評価

愛の陽炎(1986年製作の映画)
4.0
VHS所有

林業の盛んな山間の町で、製材所に勤務するルミ子(=伊藤麻衣子)が、配送業務をしている関口(=萩原流行)と一緒に、結婚して家を建てようと仲良く貯金をしていたが、関口の数々の裏切り行為に業を煮やしたルミ子が、ついに″丑の刻参り″を敢行するって話☆

十才ほど歳が離れたルミ子と関口。まだまだネンネなルミ子をよそに、やれ高校生を妊ませるだ、その中絶の費用をルミ子に出させるだ、会社の社長の女に手をだすだ、しかもその女と現在婚約中だわで、とにかく、萩原流行がけしからん男な訳です!
(※注、萩原流行演じる関口という男がです)
しかも、結婚資金を貯めるためとはいえ、夜な夜な″山土場あらし″をして元手ゼロで製材を流しているというドイヒーっぷり。もはや救いようがありません。

「仕事人」や「ブラックエンジェルズ」や「闇狩人」などの闇の稼業の方に依頼するしか無いところですが、そんなツテの無いルミ子はオバアちゃん(=北林谷栄)に泣き付いたところ、
「五寸釘やってみっか?」
とのエクストリームなアドバイスを受けます。
「えー、今時そんなのあるのー?」
と気乗りしないルミ子を他所に、せっせと″丑の刻参り″グッズを取り出してきます。
そんなもの常備している家って一体・・・とこちらの戸惑いなんてお構いなしに、着々とと準備を進める2人。もう止まりません。

″丑の刻参りユニフォーム″に着替えたルミ子の呪いが開始されます!
女とベッドを共にしていた関口が悶え苦しみ出して、そのまま入院してしまうという結果に、ヤッター♪と小踊りするルミ子とオバアちゃん(そしてわたくし)。

しかし、「人を呪わば、穴二つ」とは良く言ったもので、このまま、バンザーイでは終わらない、皮肉な結末が待っている訳です。

当時のアイドル的な存在であったであろう伊藤麻衣子の使い方を確実に間違えている、それがかえって現在では評価したくなる一本(* ̄ー ̄)☆

○キャスト○
新井ルミ子/伊藤麻衣子
関口岩松/萩原流行
オバアちゃん/北林谷栄
西谷克子/司葉子
河井社長/小松方正
飯田弘江/風祭ゆき
松村/山田辰夫
住職/高田純次
看護婦・弓子/戸川京子
茂美/熊谷真実
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