葉巻や吸付煙草の煙の中でトランプを捌く手つきやナイフ、懐中時計、ステッキ、といった小道具が執拗にクローズ・アップされる画面の美しさ。盲目の風船売りと犯人の口笛が奏でるグリーグのペール・ギュント。
バカでかいジョッキのビール、ソーセージやサンドウィッチ、拾ったタバコのコレクションといった乞食らの猥雑さと彼らを取りまとめる闇の組織のボスたちの清潔な悪役ぶりのコントラストも良い。
ラストシーンの精神異常者異端裁判で極限に達する人々の異分子排除における俗悪な身振りの中に闇の組織の大物役として作家ホフマンスタールにそっくりの俳優が腰掛けているのもおかしい。
アマプラの字幕の自動翻訳(?)がヤバすぎて、ところどころ聞き取れないながらもドイツ語が分かって助かりました、笑