この陳腐さが エイティーズの幕を開けたような…
ホラーにしても ロマンスやディスコ映画にしても こうゆうトコからの派生…
じゃないか…要は突き詰めた熱量が傑作を生んでるのに この作品じゃ全てが中途半端で 全てがチープ…いやはや そんなツッコミを諦めたくなるほどの低俗具合が 逆に気楽さを提供してくれて 懐かしくも心地よし

復讐の相手がちょっとグチャっとするし アホな輩のせいでだいぶ話がブレるけど ラストのオチは意外と好きなタイプ

「ハロウィン」で一躍ホラークィーンの座に躍り出たジェイミー・リー・カーティスが立て続けに出演した70年代終わり～80年代初頭のホラー映画「ザ・フォッグ」「テラー・トレイン」と比較して露出が地味めな本作品。

今回初めて鑑賞して、その低予算感、B級感満載で「なるほど・・」と納得。

7年前に起こった一人の少女の転落事故死事件。その現場に居合わせた少年少女たちが高校生にまで成長し、学校の花形イベント“プロムナイト”の夜に、謎の覆面姿の殺人鬼に一人ずつ狙われる・・

今やありがちなパターンではあるが、本作品が1980年製作であることを考えるとスラッシャームービーとしては結構新しいスタイルであった筈。

が、いかんせん、テンポが悪い。終盤になって次々と殺人鬼が活躍するのだが、そこまでの流れがダルい。

冒頭にも書いた通り、とにかく製作費がかかっていないのが丸わかりなのが、肝心のプロムパーティーのシーン。当時の流行よろしくディスコダンスのリズムで踊る高校生たちが総勢20名くらいって、どんな田舎の学校なんだよ。

ジェイミー・リー・カーティスのプロムクィーンのドレス姿も、今のファッション感覚からすると、ちょっと笑っちゃう。でも、それは学校一モテ筋の男子高校生の髪形が「キャリー」のウィリアム・カットのようなクルクル巻き毛だったりと当時のアメリカの文化を振り返るという意味では楽しい。

意外な犯人像の設定もなかなかいいんだけど、7年前に起こった事故に全く関係ない人物まで執拗に殺そうとする様とか、真犯人の性格から考えるとやや不自然。見た目がいかにも怪しい用務員キャラとかの事前の伏線の回収も中途半端。

てか、「フライング・ハイ」以降、すっかりコメディ俳優のイメージが付いたレスリー・ニールセンが真面目な校長先生役ってのが、ある意味、新鮮。でも、終盤、何故に彼が姿を消したかも説明が無いまま唐突に作品が終わってしまうという体たらく。

1974年、廃校で鬼ごっこをしていた子供たちはそのうちの1人である少女ロビンを追い詰めて死なせてしまう。別の犯人が逮捕され事件は一旦解決したかに思えた。しかし、6年後のプロムパーティの夜、高校生になった彼らを狙う謎の存在が学園に忍び寄っていた...。

元祖80's B級ホラーの金字塔、やっと鑑賞できました！が、とにかく想像以上にツッコミどころ満載で苦笑の連続...。
いったいどんな惨劇が繰り広げられるのかと思いきや、開始からかなりの時間が経っても一向に殺人が起きないし、何より犯人が激ヨワ！（笑）だからこそ相手の不意打ちを狙うしかなくて、途中から「今だ！今今！」と応援したくなるレベル...。
でも他のホラー作品と違って共感できたのは、冒頭で映される悲劇を起こした張本人たち、つまり然るべき罰を受ける人物がターゲットになるところ。恨まれても仕方ないよね、という感じ。

プロムのシーンがやたら長くて、キングとクイーンのレトロすぎるダンスが5分くらい続く（笑）。元祖スクリームクイーンのジェイミー・リー・カーティスがすごく若い！一番ショッキングだと思われるシーンは、体の某パーツがあまりにも長距離を吹っ飛ぶので思わず吹きました...。本当にホラーとコメディって紙一重ですね。
そしてなによりも突っ込みたいのがレスリー・ニールセンの出番の少なさ。最後の方もはや肝心なところで出て来ないし、明らかにクレジットの一番上に来てるのがおかしい（笑）。

でもラストはなんだか物悲しくて切なかった...。だからジェイミーには襲い掛からなかったのね...。
続編もあるらしいです。