パスカル

オール・ザット・ジャズのパスカルのレビュー・感想・評価

オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)
4.6
こんなに人間讃歌を感じる映画は中々ない。
何故だか太陽を盗んだ男を思い出した。

好きなところは色々あるけど、
白いベールの女がでてくる回想シーンの雰囲気がかなり好み。
ああいう意味を持つシーンって暗く重くして音楽無くしたりして、日常パートと差をつけがちだけど、本作はそっちの世界も耽美で明るくてショーが開催されてて、でも圧倒的に「死」の匂いが充満してる、それが素晴らしい。

あと、シャワー浴びて薬飲んで目薬さす彼のルーティンが、音楽も相まって流れの中で良いワンポイントになってて、大幅な場面切りかえをリズミカルに上手く繋げてて絶妙。

娘と元奥さんが披露してくれるダンスシーン、病院の掃除係の人と歌うシーン、どれも素敵だけどやっぱり最後の彼が主役のパフォーマンスが圧巻。あの表情よ、、、、、

自分勝手だけど人から愛され女にモテモテの主人公。
自分も彼の魅力が分かってしまうので、「なぜ俺と別れないんだ?」という彼に、罪深いヤツめ、、と思いながら観た。
パスカル

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