ナチョス

オール・ザット・ジャズのナチョスのレビュー・感想・評価

オール・ザット・ジャズ(1979年製作の映画)
4.3
再鑑賞 2
2023/8/11

優雅な音楽と共に始まる不健康な男の習慣。

まさに男が綱渡りの人生を歩んでいることが一目で分かるオープニング。

男はボブ・フォッシー監督自身であり、本作は自伝的な作品。

自分の下半身に正直であるジョーの様に、全てをさらけ出す監督。

そんな本作はボブ・フォッシー版『8 1/2』と言っても過言ではない。

フェデリコ・フェリー二が「人生は祭りだ。共に生きよう。」と言うのなら、ボブ・フォッシーは「人生はミュージカルだ。共に踊ろう。」とでも言っているかの様。

演出に囚われ、自分自身をも演出し、破滅へと向かって行く男。

しかし彼にとって唯一の真実である"死"でさえも、歌と踊りで演じ切る。

自らをショーの一部として受け入れ、昇華するラストは忘れられない。
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