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ONCE ダブリンの街角でのslowのレビュー・感想・評価

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)
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彼女が彼と出会ったように、わたしはまさにあの路上でこの物語に出会ったのだと思う。無表情な夜の舗道。飾り気のないショーウィンドウの灯り。何度となく寒空に消えていった歌声が、誰かに届いたその夜に、わたしは奇跡的に居合わせたのだと思う。想像も説明も必要としない圧倒的な歌声は、可能性というより根拠そのもので、そこで聴いた『Say It To Me Now』が、数々の名曲にわたしを引き合わせてくれたという意味でも、2人の物語の始まりという意味でも、とても大事な一曲として印象に残っている。
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