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気まぐれな唇のrage30のネタバレレビュー・内容・結末

気まぐれな唇(2002年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

旅先で2人の女性と関係を持つ男の話。

フィックスのカメラで、登場人物のやり取りを淡々とスケッチするタイプの映画で、全体的にかなり地味な作品ではあります。

ただ、地味な分、それぞれの描写がリアルで生々しく、そこが見所となる作品なのかなと。
特に本作は大人の男女の恋愛が描かれるので、微妙な駆け引きや心の機微を見るのが面白かったですね。

ホテルに行くのにも、決して言葉では言わず、酒の力を借りたり、雰囲気を醸したり、言い訳したりで、何となくズルズルと向かっていく。
責任やリスクを最小限にしつつ、合意形成を目論む大人のズルさが垣間見れて、興味深いものがありました。

1人目の女性のダンサーで肉欲的な感じとか、地方で一夜を共にするには絶妙!って感じだったし、2人目の女性の保守的でミステリアスなところに惹かれてしまうのも分かる感じ。
主人公は愛を求める1人目の女性を袖にするわけですが、2人目の女性に対しては、自分が愛を求めて袖にされてしまう。
自分のした事が自分に返って来るという意味では、何だか寓話みたい話でしたね。
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