スペクター

トレマーズのスペクターのレビュー・感想・評価

トレマーズ(1990年製作の映画)
3.5
モンスターパニックもの×西部劇。
あれグラボイズっていうんだ~。これまで何回か見てるのに今更知った。

アメリカの荒野って本当に何百キロにわたって人がいないことがザラにあるからいざとなったら自衛するしかないというのは今も昔も変わらない。銃規制が進まない理由の1つ。

最初、不自然な死に方をした被害者を見せてから実際に襲われる人や家畜を映す、次にこうやって襲われるってのを見せてモンスターの一部だけ登場させる。その後に車ごと地中に飲み込むことで、一体どんなモンスターなの!?と見えない分、観客の想像と恐怖を掻き立てる。中盤でモンスターの全体像を見せて、主人公達とのアクションに持っていく。

うだつの上がらない何でも屋のコンビが命の危機に瀕し、このまま喰われてたまるかとモンスターを倒すために立ち上がる。
低予算のB級映画とバカにされがちだが、これの何十倍と金かけてもつまらない、微妙な映画はいっぱいある。それらより全然面白いからバカにはできないと思う。CGとかまだないし。
空間や地形を把握できる映画は良い映画だと聞いたことがある。

ツッコミ所を挙げるなら、このモンスターは地中にいるから目が見えないっていう設定なんだが、時々あれっ?と思う瞬間があった。
店内を襲って、棚を倒すときとか、車のタイヤ潰すとか、ダイナマイトを地中から吐き出すときとか「お前本当は見えてないか?」と疑問が…。
それでもシラけるには至らないんで、セーフ。

完全に西部劇を意識した構図もあるが、
最後にモノを言うのは銃じゃなく、頭脳というオチ。最初はワガママな青二才バルも死闘を経験して大人になる。

普通に面白いので、オススメです。
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