大人気イタリアンレストランの一日を描いた作品。『ボイリング・ポイント』に全く興味がなかった自分が何故この映画を見たかというと、イタリア料理が大好きだからだ。
といっても、出てくる料理にそこまで焦点が当たる内容ではなく、お店を取り巻く人間模様を軸に映画は進行する。マフィア映画が好きな自分にとってはオーナーと経営権を狙うマフィアという構図は面白かったし、まるで『グッドフェローズ』のトミーのようなトラブルメーカーが登場するおかげで最後まで飽きずに見ることができた。
料理自体も唯一焦点が当たったのはアーティスティックな1品で自分たちが思い描くようなイタリア料理がクローズアップされることはなかったが、厨房でパスタを茹でたり、ステーキを焼いたりとシズル感溢れる描写が非常に良くて、腹が減った。悪く言ったアーティスティックな1品だが、ウード独自のレシピで、それをトラブルメーカーであるダンカンが即興で合わせて作るという彼ら2人の実力と仲の良さ（というより腐れ縁）を表現する1品でもあるので、このような料理を使っての表現方法があるのだなぁと驚かされた。
このような調理場が舞台の映画やテレビドラマには全く興味はなかったが、この作品のおかげで他の同ジャンルの作品も見たくなった。腹が減った～！
