CANACO

クイズ・ショウのCANACOのレビュー・感想・評価

クイズ・ショウ(1994年製作の映画)
3.6
『明日に向かって撃て!』『スティング』等々の主演を務めたロバート・レッドフォード監督作品。1950年代後半に実際にあったクイズ番組スキャンダルを映像化したものです。原作あり。

1994年は『フォレスト・ガンプ』『パルプ・フィクション』『エド・ウッド』『スピード』『ショーシャンクの空に』などが公開された年のため、アカデミー賞受賞は逃しています。でも面白かったです。
1対1の勝ち抜き型・人気テレビクイズ番組『21』をめぐる物語。公開した2年後に、本作を下敷きにしたという古畑任三郎の『VSクイズ王』が放送されていますが、本作は実話ベースなのでなかなか硬派でした。

白人で家柄がよくキリスト教徒のハンサム教師であるチャールズを番組のヒーローにするため、知識はあり連勝中だが華がないユダヤ人のハービーに、交換条件を出してわざと負けるようプロデューサーらが指示をする。
一方でチャールズには、“これまでやってきたように”答えを教え、筋書き通りの勝ち抜きを演出する。テレビ局とスポンサーの思惑通り視聴率は上がり、チャールズはスターになる。扱いの差に憤るハービーは大陪審に告発するも……。

『ハリー・ポッター』『ザ・メニュー』のレイフ・ファインズが、根は誠実ながら、育ちがよいゆえの能天気さもあり、その狭間で逡巡する教師のチャールズを上手く演じていました。若い頃のレイフ・ファインズの甘いマスク、王子感にびっくり。
YouTubeに当時の実際の映像があがっていますが、ジョン・タトゥーロは外見もかなり似てました。知識はあるけど小狡さもあるハービーを演じています。

昔、『平成教育委員会』の特番でたけしさんが「マネージャーさん!答えを見せないように!」と大声で言っていたのを覚えています。確かにそういう時代はありました。今の時代でもある、かも……?
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