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片腕ドラゴンのmitakosamaのレビュー・感想・評価

片腕ドラゴン(1972年製作の映画)
3.6
スカパーにて。あーおもろ。ジミーウォング演じるカンフー映画だが、その脱力さ加減に癖になりそうだ。
ジミーウォングが武術家ハンの弟子チェンロン。対立する悪徳道場の生徒と喧嘩になり、2道場がトラブルとなる。最初は実力差で勝るハンの道場だが、相手側は用心棒の外国人武術家を雇い復讐。ハンは殺されチェンロンは片手を切り落とされる。
たまたま助けられた医者により片手を鍛え上げる秘術を受け、チェンロンは復讐に向かう。

そもそもジミーウォングにはブルースリーやジャッキーやサモハンなどの武術経験や身体能力の高さがある訳じゃない。ハッキリ言ってアクションは相当緩い。1.5倍速くらいで見てちょうど良いくらいのアクションだが、ここは我慢して倍速せずに見よう!

ハンは良識人のようだが、いざ戦うとなったら「やっちまえ」的な案外と喧嘩っ早さが笑ける。
そして相手道場だが、雇う外国人が欧米人かと思いきや全員が東洋人だ。このメンツがスゲぇ。
まず、日本人の沖縄空手の師匠と弟子二人・日本人柔道家・ムエタイ兄弟・韓国のテコンドー使い・インドのヨガマスター・そしてチベットのラマ僧2人。
なんちゅうキャラの濃さ!ここから俄然面白くなるぞ。

空手師匠が最終的な大ボスになるが、これ空手か?ってアクションが最高。
テコンドーは足技を使わないが、この時代はまだそこまで足技が発展してなかったのかな???
柔道家は一応投げるし、ムエタイも一応はキックや首相撲からの膝蹴りを行う。そうとう雑な描写だけど。何よりムエタイは戦う前にどこからか音楽が流れてきてちゃんとワイクーを踊る(笑)
そして顔を黒塗りしただけのインドヨガだ。ヨガが何で戦うのかも謎だが、その戦いッぷりが凄い。逆立ちして相手の周りを早送りでグルグル回り、目潰しをして倒すというモノだ。ヨガとは?
更にパンチが効いているのがラマ僧だ。謎の気功術で身体が風船を入れたかのように膨れ上がりどんな攻撃も効かないというのだ。男塾かよ。

腕が切り落とされてからの修行もおもろい。カンフーの修行でも何でも無い。謎の薬に謎のトレーニングだ。男塾かよ。

再戦で敵側をバッタバッタと倒すチェンロン。皆殺しだ。しかも仇の筈の敵道場主はラストじゃ無く途中で殺しちゃう。沖縄師匠とラマ僧は仲違いしていたが、この二組の対立は特に反映されず。医者の娘とは仲良くなったその顛末もかたられず。
空手マンをぬっ殺して終劇!潔いなぁ〜。
続編の片腕カンフー対空とぶギロチンも見たい!
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