けーはち

摩天楼はバラ色にのけーはちのレビュー・感想・評価

摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)
3.2
カンザス出の青年がNYで立身出世。マイケル・J・フォックス主演のドタバタコメディ。メッセンジャーボーイとして社内便を届ける下働きの傍らその中身を盗み見て勉強し、事情通のヤング・エグゼクティブに変身して二重生活を展開。最終的には社長夫人を籠絡したのがM&Aを成功させる決め手になる「島耕作かァ~?」という安っぽい御都合主義で、劇中20回ぐらい首を捻らざるを得ないシナリオだが、社長夫人に主人公が誘惑されるプールのシーンで「ジョーズ」のテーマが流れたりする古き良きお馬鹿コメディの風味に、レーガノミクスの好景気に沸く80年代のNY、LBOによるM&Aが横行する殺伐なウォール街の雰囲気が感じられ、また劇中度々脱がされるフォックスの濡れ場や早着替えで慌てふためく裸身など、BTTFでブレイク前後の彼がそのベイビーフェイスや背の小ささから青春ロマコメのアイドル的ポジションで愛でられていたのが良く分かる本作。