神保町シアター『田宮二郎 特集上映』にて鑑賞。
何気なく観に行ったら、山本薩夫監督作品であった。
在日韓国人リー(山本学)が脱走するが、リーをスパイに利用しようとする井村(中谷一郎)など悪人たちによる計画的な脱走幇助だった。
田宮二郎は新聞記者=須川の役であり、この一人の脱走事件を知って「なにか『黒い霧』がありそうだ…」との直感から調べ始める。
そんな折、須川は行きつけのバーで茂子(小川真由美)と出会うが、実はこの茂子は井村の愛人。
また、須川と井村が、実は小学生時代の同級生だったというあたりは、なんか出来過ぎな設定という感あり。
まぁ、そのあたりには目をつぶって物語展開を楽しむことにすれば、須川の「私は、謀略機関を必ず暴いてみせる」と言う姿勢は、社会派の山本薩夫監督らしさが出ている。
まずまずの娯楽作。