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花嫁はエイリアンの一人旅のレビュー・感想・評価

花嫁はエイリアン(1988年製作の映画)
4.0
リチャード・ベンジャミン監督作。

『マネー・ピット』(1986)のリチャード・ベンジャミン監督が演出を手掛けたSFロマコメの佳作で、ダン・エイクロイド&キム・ベイシンガーが種族の違いを超えて惹かれ合う男女を好演します。

カリフォルニアの宇宙工学研究所の科学者である男やもめのスティーヴが実験中の事故によって92光年先の惑星に強烈なレーザーを照射してしまったことを発端にして、それにより滅亡の危機に瀕した惑星から使者として地球に送り込まれた女エイリアン:セレステとそんなことは露知らずなスティーヴとの邂逅と風変わりな恋のゆくえを描いた80年代SFロマンティックコメディとなっています。

5年前に妻を亡くしてから一人娘と暮らしている科学者と、自分がエイリアンであることを隠して彼に接近したヒロインとの恋の顛末をコミカルに描いた作品で、ヒロインの食事が電池やバッテリー液であったり、熱湯や熱い鉄板を素手で触れたり、超高速で部屋中ピカピカに清掃できたり、バッグに潜んだ目玉エイリアンと秘密のコミュニケーションを取ったり…と宇宙人ならではの人間離れした生態&特技がユーモラスに描写されていますし、“キス”や“セックス”といった言葉の意味を知らないことで巻き起こるドタバタ騒動でも笑わせてくれます。

人間の男とエイリアンの女の禁断の恋のゆくえを、唐突な地球滅亡の危機を絡めて描き出した“異種間ロマコメ”の佳作で、コメディアンのダン・エイクロイドが相手がエイリアンとは知らずに浮かれまくる科学者を軽妙に演じていますし、相手役の女エイリアンに扮したキム・ベイシンガーの美貌&コケティッシュな立ち回りが何にも増して魅力を放っています。
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