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急げ!若者 TOMORROW NEVER WAITSのsayuriasamaのレビュー・感想・評価

急げ!若者 TOMORROW NEVER WAITS(1974年製作の映画)
3.4
孤児院育ち少年たちのほろ苦い旅立ち

見に行こうかかなり迷ったが、そもそも本作が気になったことも虫の知らせかと思い鑑賞。(客席にフォーリーブスファンの方が多くて雰囲気がいつもと違った。)

ストーリーは
フォーリーブス演じる孤児院育ちの4人は、ついに孤児院を卒業し1人立ちするときがくる。4人はそれぞれ夢に向かってガソリンスタンド(おりも政夫)、ホテル(青山孝史)、ブティック(江木俊夫)、そして音楽スタジオ(北公次)で働く。

ある時、トシ坊がブティックの給料が入った鞄を紛失し、その鞄がありそうな羽田空港まで行ったものの、鞄は東京駅の交番に届けられていた。ホッとしたものの、代わりにマー坊が車に置いておいた、集金で預かった売上金が盗まれてしまう。その穴埋めにコーちゃんはヤクザにお金を借りてしまう。

一方、孤児院の先生と後輩の郷ひろみはフォーリーブスの面々が孤児院時代に歌っていた曲をラジオ番組に売り込み、有名にさせようとする。この作戦はうまく行ったものの、大々的に4人が売り出されたことで、ヤクザにコーちゃんの居場所がバレてしまい...
という、結構ダークなストーリー。

フォーリーブス面々のフレッシュな演技と、ヒット曲が多く使われていて、今につながるアイドルファンムービーの元祖?な雰囲気でした。出演者が動いていることに満足するための作品というか..作品全体を楽しむよりもアイドルを堪能する作風でした。(当たり前か。)

脇役に、科特隊のイデ隊員こと二瓶正也、ウルトラQの佐原健二、ガソリンスタンドのオヤジさんで藤木悠と結構豪華でした。
ヤクザ役さんはにっかつロマンポルノからの参戦で本格的なヤクザでした..

ロケ地は1970年代の羽田空港や六本木、表参道、晴海、そして西新宿。当時は最先端な雰囲気の街も、今ではだいぶ変わったなあと思うエリアもあって、アイドル映画もの時代を映すなあと思った次第。
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