バナバナ

ある公爵夫人の生涯のバナバナのレビュー・感想・評価

ある公爵夫人の生涯(2008年製作の映画)
4.2
この作品でジョージアナは、現代人と変わらぬ価値観、感性を持った女性として描かれている。
キーラ・ナイトレイがデヴォンシャー公爵夫人を演じているので、余計『プライドと偏見』のエリザベスと重なって見える。

映画を見る限り、もしジョージアナの夫が不細工だったとしても、才気があったり、話し上手だったり、思いやりのある人だったら、彼女は妻として幸せに暮らしていただろう。
しかし夫は犬を大事にしたり、他人の男の子は可愛がるくせに、自分の子供は女だからと相手にしない。
そりゃあ、彼女が腹立つのも分かるわ。

しかし、夫は“公爵様”なのだ。
これまで公爵家の跡取り息子として大事に育てられ、今だって彼には誰も逆らえない。
「小さな女の子との遊び方なんか知らない。私は息子と狩に行くのが夢なのだから」
と、思ってる事を露骨に態度に出してしまうのも、やる事なす事旧態依然なのも仕方ないのだ。
だって、旦那様は公爵様なんだもの。

きっとジョージアナだけでなく、この時代の他の女性にとっても、さぞ窮屈な時代だった事だろう。
ジョージアナの親友のエリザベスにしても、十分賢い人なのに、あれ以外の生き方を選べなかったのだから。
良いところに嫁いでも、幸せ探すのって難しいね。
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