Mia

ある公爵夫人の生涯のMiaのネタバレレビュー・内容・結末

ある公爵夫人の生涯(2008年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます



この時代を心から幸せに生き抜いた女性は少なかったのではないだろうか。
高貴な身分だろうが、貧困の中を生き抜こうが、どちらにせよ何かに苦しめられていたはず。

公爵夫人の場合は、恵まれなかった結婚。
母の言いなりに公爵と結婚するも、公爵は浮気ばかり。
夫人はというと子供を産むマシーンと化していた。
夫人の友達のベスは3人の男の子の母であるが、公爵はベスと浮気。そして3人で一つ屋根の下に。

本当に愛する男性と結ばれそうになるも、
公爵、そして母親に壊される。
彼の子を孕ったが、誰にもバレないように産み、彼の家へと...

何度も妊娠出産流産を繰り返し、3人の娘と1人の息子、そしてもう1人の娘に恵まれたが、たった1人の息子が生まれるまで彼女はただの出産マシーン。

唯一の親友は、旦那と浮気。
結局、最後まで夫人を支える良き友人であったようだけれど。

最後のシーンは、幸せであったような終わり方な気がしたけれど、
それは夫人が愛する人との生活を諦め、
自分が産んだ子供を見捨てることができず、家に残ったから向かえた結末。
あの時子供達を旦那に任せて愛する人と結ばれていたら?
彼は首相にはなれなかったかもしれないけれど、心は満たされていたかも。

愛する人と結ばれることのできる今の世の中は、その観点においてこの時代よりも少しはマシなのかもしれない。
実話なのが恐ろしい。
Mia

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