たわらさん

神々の深き欲望のたわらさんのレビュー・感想・評価

神々の深き欲望(1968年製作の映画)
4.0
神話が蔓延る時代の終焉と資本主義の侵食により、魂から物質の時代への移り変わっていく様を本作は描く。イザナギとイザナミからヒルコが産まれた逸話がある(元来八重山列島の神話)ように民家伝承による近親相姦も前面に映し出し、現代劇と疑ってしまうほどのプリミティブな世界観である。今村昌平が手掛けるエネルギッシュな人の本能を受けつつも、『もののけ姫』を彷彿とさせる人間が神の世界を奪っていくテーマ性も内在している。
たわらさん

たわらさん