Azuという名のブシェミ夫人

コーヒー&シガレッツのAzuという名のブシェミ夫人のレビュー・感想・評価

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)
4.3
やっと100レビュー目。
何をレビューしようか悩んで、お気に入りのこの作品にしました。
延々と嗜まれるコーヒーとタバコ。
そこには驚きや感動なんかはない。
自分のその後の人生に何かを残すわけでもない。
でも、そのひとときには間違いなく心理的に快楽、安らぎを与えてくれてる。
この映画自体がまさに、そんな“嗜好品”だと思う。

私はコーヒーを愛してやまない。
ただこの映画はコーヒーが“美味しくなさそう”なところが、却ってイイ。
手が出ない高級な葉巻とコーヒーなんてものじゃないから、より身近で、より自然。
そもそもキャスティングや構成も、ジャームッシュ監督がダイナーかなんかで『こんな人組み合わせたら面白いと思わない?』みたいな与太話をして生まれた様な感じだし。
ふと会話が途切れたときの気まずさや、会話の適当さにニヤリとさせられる。

『双子』のブシェミ、可愛い~♡
ブシェミがウェイターさんだったら通い詰めるわ^^
ソーサーにこぼしたコーヒーをカップに戻そうとするのが、笑ってしまう。
オーナーから隠してあげるから、私もちょっかい出されたいな 笑

ビル・マーレイの使い方 笑
ブシェミは“ウェイター役”だったのに、ビルは“本人でウェイター”ってどうゆうこと 笑
だって思いついちゃったんだもんっていう監督の声が聞こえてくるようです。

ケイト・ブランシェットも2役の対照的な演技が素晴らしい。
それとルネ・フレンチ!この人すっごく綺麗で素敵なんだけど、情報が全然無い謎めいた女優さんなんですよね。
めっちゃ気になる。

とても好きな作品だけど、好き嫌いが分かれる映画なのは確か。
コーヒーとタバコだって、そういう存在だし。
だから、たまに『このオシャレさを理解出来ないなんて~』みたいな事を言う人がいるのは、それ自体ナンセンスだと思う。