ガブXスカイウォーカー

ジキル&ハイドのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ジキル&ハイド(1996年製作の映画)
2.7
主演のジュリア・ロバーツは貞淑なメイド、メアリーを好演。いつもの元気で騒々しい役とは180℃違った、脅えた可愛らしさを見せる。

ジョン・マルコビッチは『ザ・シークレット・サービス』(1993年)では変装の名人の暗殺者役だったけど、今回は二重人格と言う設定で、紳士的なジキルと粗野なハイドを演じ分ける。性格派俳優と呼ばれるだけあってなかなかの怪演だ。

物語はホラーバイオレンス物かと思いきや、メアリーの視点で描かれる一種のラブ・サスペンスだ。メアリーは優しいジキルを尊敬し、乱暴なハイドにも次第に心惹かれていくが、どちらとも結ばれはしない。当然、入浴もオナニーもセックスもないのは残念。

ハイドは殺人を犯すが、バイオレンスシーンは僅かなのでまるで怖くない。ようやく終盤でメアリーを襲っても、キスしたところでやめてしまい、毒薬で自害する。終始、盛り上がりに欠けることこのうえない。

今作はエロ、グロ、スプラッターなどを期待するとガッカリするだろう。ジョン・マルコビッチかジュリア・ロバーツのファンならば観てみるのも良いのではないか?