映画史の残る名作です。
第一の見どころは、ジュネーブ条約を盾に、強情なまでの抵抗で譲歩を引き出すニコルソン大佐による交渉パート。ゲーム理論でいう「合理的な豚」を想起させます。
第二の見どころは納期が迫る中での橋建設パート。日本軍と英国軍捕虜の会議シーンは日ごろのビジネスでの会議そのものでしたね。ファクトとロジックをベースにイニシアティブを取って、必要な資源を獲得していくニコルソン大佐の仕事術はビジネスパーソンにとっても学びがあります。
第三の見どころは斉藤大佐、ニコルソン大佐、シアーズ中佐らの思惑が交錯するクライマックス。戦争の悲惨さという言葉だけでは形容できない虚しさが残ります。
作品を彩る名優たちの競演にも目を離せません。オビ=ワン・ケノービで有名なアレック・ギネスはもちろん、早川雪舟の存在感にも圧倒されました。