ほーりー

決断の3時10分のほーりーのレビュー・感想・評価

決断の3時10分(1957年製作の映画)
4.0
【3時10分だよ、全員集合!】

リメイク作の方が有名なのかな?まだそちらは観ていない。

グレン・フォードとヴァン・ヘフリンのちょっと変わったサスペンス西部劇『決断の3時10分』。

駅馬車強盗団のボスであるグレン・フォードを捕まえた牧場主のヴァン・ヘフリン。

日照りのせいで経済的にも苦しかったヘフリンは、フォードを監獄のある別の町へ護送するまでの監視役を引き受けるが、フォードの手下が彼を奪還しようと忍び寄る。

その護送する列車が原題の"3時10分ユマ行き"というわけ。

で、この映画もゲイリー・クーパーの『真昼の決闘』同様、犯人たちの襲撃を恐れて主人公の味方になってくれる住民が現れず、主人公は孤独のなか闘わなければいけない羽目になる。

ヘフリンの焦燥感、そしてフォードの(いつもの役柄と違った)ドスの効いた芝居で、最後まで目が釘付けだった。

ラストは、作り手がグレン・フォードに忖度してか、急にカッコいい役に変わるのが意外だったけど、それまでにヘフリンに対してブラフをかけまくるフォードの姿は確かに凄みがあった。

それにしても西部劇ってジャンルを一括りされがちだけど、本作など50年代の西部劇を観るにつけ、ありとあらゆるパターンがあったんだなぁと思う。その辺り、日本の時代劇も同じだけど。

■映画 DATA==========================
監督:デルマー・デイヴィス
脚本:ハルステッド・ウェルズ
製作:デヴィッド・ヘイルウェイル
音楽:ジョージ・ダニング
撮影:チャールズ・ロートン・Jr
公開:1957年8月7日(米)/1957年9月28日(日)
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