めがねちゃん

ヨーロッパのめがねちゃんのレビュー・感想・評価

ヨーロッパ(1991年製作の映画)
4.0
第二次世界大戦直後、ニューヨークからドイツにやってきた青年の話。「ヨーロッパ」の精神に基づいて走り続ける列車に乗せられて、彼らは己の人生を生きることができない。冒頭、ナレーションは数字を数えて私たちをヨーロッパに誘うのだが、まさに誰にも止めることのできない時計のように進み続ける数字によってこそ、私たちはそこにたどり着く。一度そうした時計に抗ってみるとしても、やはり最終的にはカウントダウンのなかへと戻っていく。思想の、止まることを知らない力が、彼らを押し流していく。
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