持っているDVDで再見。
ソフトについていたリーフレットの解説によると、トリアーは本作でカンヌ審査員特別賞を受賞するが、「なんでグランプリじゃないんだ」とブチ切れて賞状を破り捨てたらしい。さらに、本作の撮影直前に母親を亡くしたトリアーは、その時自分の出自がユダヤ人（ユダヤ系デンマーク人だった父親が実父ではなかったことが判明）ではないことが分かったとのこと。
本作にはトリアー自身も出演（ヨーロッパ三部作には全部出ている）しており、占領軍に嘘の証言を強要されるユダヤ人の役を演じているのはもちろん無関係ではないのだろう。
これみよがしに差し込まれるパートカラーや劇画的な合成など、映像のナルシシズム・特異性が全面に押し出ていた時期。初見時は確かVHSだったし、DVDの画質もアレなんで、デジタル修復版ならまた感想が変わってくるかもしれない。いつか見たい。
