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わが恋は燃えぬのmのレビュー・感想・評価

わが恋は燃えぬ(1949年製作の映画)
4.9

田中絹代が素晴らしかった。

こんな事実は見たくないと何度も止めたくなったけど、そらしちゃだめだとおもって最後までみた。

現代日本の基盤を作った時代、これが事実であり、そして実際の日本はさらに酷かった(性的描写はないので、もっと過酷だったと推測)のだろうとおもう。

そして、先生のような男が自由民権を謳い今の政権の礎となったのだろう。

「女は、男の愛を知らなければ女にはならないのだ」とせまるところとか恐怖でしかない。

そして、彼らみたいな男はいまの日本社会でも6〜7割を占めている。
日本社会は未だ男が働くことを前提に進んでいる。

失望してはいけません、女の幸せを諦めてはいけませんってあの状況で言えるってなんて強いんですか。

女が生命誕生の痛みを身をもって全て請け負っている。そもそも女が男女平等を目指すような下等な存在であってはならない。
弱者をいじめる強者なんて、全く強くない。
ただただ映画に出てくる男たちに、情けなくて、憐みを持った溜息しか出なかった。
叫んで暴力を振るって射精したいだけの知性のない人間の集まりを描いている。

先生の掲げる自由平等は対男のもの。人間=男で、彼らにとって女とはそもそも人間というジャンルにすらはいれない、女という名前の生物なんだろう。
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