ウィンプスハンター

秒速5センチメートルのウィンプスハンターのレビュー・感想・評価

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
5.0
《心をえぐり散らかす、》

もうすぐ新海誠最新作『すずめの戸締まり』が公開します。
それを記念して過去三作をIMAXで上映!
『君の名は。』、『天気の子』は映画館で観てますが、本作はまだスクリーンで観たことがなかったので観ようと。
かなり気合いを入れて臨みました。

何故気合いを入れる必要があるのかと。
それは奥底にある思い出を引っ張り出されて、メンタルにアンパンチしてくるからです(笑)

本作が新海誠を知ったきっかけです。
自分の思い出の中に第一話と重なりすぎるエピソードがあって、
初めて本作を観た時がまさに第三話の最中みたいな状況でした(笑)

家でトンでもないぐらい泣きながら観て、
観終わった後にはずどーーんと落ち込んだ記憶がありました(笑)

ただ本当に作品として素晴らしい。
全体としても短いですが、短編を三作合わせた作品になってます。

どれもこれもなんでしょうね、歯車が合わずに皆上手く行かない感じ。

女側からしたらハッピーエンドですが、
男側でこんなバッドに終わる映画も珍しいなと。

またミスリードの仕方も上手いんですよね。
時が経ってメール打ってるシーンで、勝手にこっちは『あ、続いてるんだな』って安心したら、出す宛の無いメール!?と言う悲しすぎるサプライズ。
やめてくれ、悲しくなる(笑)

まぁだからこそ『君の名は。』でようやく今回はハッピーエンドだ!と歓喜の涙を流せるんですけどね。

第一話のあの時間の絶望感はスマホがないからこそ出来る表現だなぁと。
あれは本当に観てて辛い。

ラストの山崎まさよしで全部の涙腺が爆発します。
当時本作にRADWIMPSの楽曲を合わせた動画があって、『あぁ、新海誠とラッドが組んだら合うだろうなぁ』と思ってましたが、まさかこんなに食い合わせが良いだなんて…(笑)