無差別イイネは咒殺

秒速5センチメートルの無差別イイネは咒殺のレビュー・感想・評価

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
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ふと思い立って『秒速5センチメートル』を久しぶりに見た。叶わなかった初恋を引きずって、以後何をしても亡霊を追うように生きる男が、好意を寄せる女性たちを不幸にしながら自身も鬱になって仕事を辞めるも、初恋の人は結婚して幸せになってるという恋愛地獄巡りの映画だと思ってた。が、違った。

まず最終章、主人公は独立してるか何かで、会社を辞めたのは過去の話だった。そういう時期もあったけれど、そのこと含めて過去をちょっと振り返ってただけ。最後線路の向こうに彼女はいないが、また歩き出して映画は終わる。そして彼女も結構思ってくれていたのだった。普通に大人の映画だった。

昔、この映画を見るたびに、今度こそは結ばれるかもと思ってた。でも今回見て、今後はもうそう思わないだろうと思った。昔は主人公に救いがないと思ってたけれど、今回見たら前向きに生きていたから。もう、しばらくこの映画は見ないと思う。よくわかんないけどこの映画から卒業できた気がする。