み

秒速5センチメートルのみのネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

この映画めっちゃ好きかも!じわじわときた 3話構成なのも面白かった

第一章
貴樹くんがサッカー部の友達と栃木って遠いよなみたいな話してる時そうか?と思ったけど、すぐに中学生やもんなって気づいてハッとなった そこからは自分が中学生の時を思い出しながら見てた 電車何回か乗り換えて券売機で売ってる中で一番高い切符買って4時間近くかけてどこかに行くなんてすごく壮大な冒険だよ 遅延のアナウンス聞くたびにこっちまでもどかしかったし、灯里ちゃん待っててくれ...!って思ってた スマホもないしさあ 電車の中で泣くのを堪える貴樹くんの中学生らしい繊細さがよかったよ でも本当に、2人はまだ幼くて、無力で、自分1人で人生を動かすことは難しくて、親の仕事の都合とかですっごい遠くまで行かないといけなくてさあ このまま2人で同じ中学校に通ってたらどうなったかなって考えちゃうな

第二章
貴樹くん、てっきり灯里ちゃんとメールのやり取りしてるんやと思って続いてるんだ...!って嬉しくなったのに違った時の衝撃 でも澄田さんの秒速?時速?みたいなセリフの時の反応から見てまだ全然心の重要なところに灯里ちゃんがいるよね 澄田さんは健気だな 横顔がかっこいい てか種子島って高校あるんだ 私もあんなふうに草が生い茂ってる丘の上に座って風に吹かれながら海岸線を眺めるような高校時代を送ってみたかったな あの雄大な自然や、カブで走る通学路や、途中にあるコンビニや、近くの発射場から遠い宇宙まで飛んでいくロケットが、あの美しい青春を描くのにすごく良い舞台になってる 

第三章
第一章とか第二章は中学高校時代をじっくり描いてたのに、第三章は鹿児島出て東京来て就職してやめてみたいなのが怒涛の展開だった でもまあ人生ってそういうもんだよね、年取るほど時間の流れの体感が早くなる 
貴樹くんはまだめちゃくちゃ初恋を引きずってるけど灯里ちゃんは新しく好きな人ができて手紙を出さなくなって結婚するんだね... 切ないなあ 最後のシーンが答えだよね お互いに多分すれ違った時に相手のことを思い出して、振り返って、踏切が降りてちょうど電車が通って相手が見えなくなって、その時に貴樹くんは振り返ったまま電車が通り過ぎるのを待つけど灯里ちゃんは待たない、前を向いて歩き出す 過去じゃなくて未来を見てるというか、未練がないというか せめて灯里ちゃんの中でもあの雪の夜が大切な思い出として残っていれば良いなと思うな
曲のサビの8拍(?)のところに合わせてパッパッと回想シーンが移り変わっていくところ最高やった 走馬灯みたいで 
み