あこ

秒速5センチメートルのあこのネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

63分。

 う、う〜〜〜〜〜〜〜ん。映像は綺麗だなァ…と思うんだけど、ストーリーはごく普通かなぁ。
それよりも主人公がイケカテ主みたいな声してる方が気になった。腹から声出せ。

 遠野貴樹が1人の女の子にずっと囚われてる話。
 3部構成という作りなので章ごとに分けて感想言う。

①桜花抄

 じゅ、じゅうさんさいのストーリーじゃねぇーーー!!!

 精神的に周りより大人びていた遠野と明里が言葉もなく惹かれあう話。
 どうでもいいけどハルキゲニアの名前が出てきて「あのハルキゲニア!?」となった(お前のスパチャで世界を救え参照)

 スマホどころか携帯もない時代の遠距離恋愛ってすごい大変だったんだね……。
 乗り換え時間をちゃんとメモに書いて用意してたのに、雪のせいでどんどん遅延しちゃって、手紙も風で飛ばされちゃって(ここ1番涙腺にきた)、終いにはピクリとも動かない電車で2時間待たされたのさすがに不運で死ぬ。

 「どうか帰っててくれ」って願っていたのに、待ち合い室に座ってた明里ちゃんを見て息を呑んじゃうシーンもよかった。おむすびデッカ。

 このまま明里ちゃん家泊まるのかなと思ってたら小屋の中で野宿してて⁉️となった。おふたり身体弱い設定じゃなかった……!?てか親御さんは……!?

 思えばここから2人の気持ちがすれ違い出したのかなと思ってるんだけど、
遠野→渡せなかった手紙(不可抗力)
明里→渡さなかった手紙(自分の選択)
だったので、遠野ばかりが明里ちゃんとの思い出に執着するようになったのかなと。

 あとね、第1章の桜と光の表現がすごく好きだったんですけど、みなさん秒速5センチメートルverのone more time(略)のジャケット見てください。
車の窓ガラスに映った桜をピンクと水色で表現するの、さすがに天才すぎん?

②コスモナウト

 花苗ちゃんを見て「オッこの映画はいろんな男女ペアのオムニバス形式なのね」って思ってたら普通に遠野出てきてビビった。浮気!?

 鹿児島に引っ越した遠野が明里ちゃんを夢に見てる話。

 ロケットを運ぶトラック?の「時速5キロだって」ってセリフに( ゚д゚)ハッ!ってなる遠野。重症だよ君。
 一途に明里ちゃんを思ってんのかと思えば、明らかに「好意あります!」って態度示してる花苗ちゃんに対して「一緒に帰ろ」とか言ってるので腹立ちますよね。誰彼かまわず寝落ち通話に誘うタイプのイケカテ主か?

 宇宙を目指して打ち上がるロケットの美しさと、鹿児島ではない遠くを見ている遠野の姿を重ねあわせて「あぁだから私は遠野に惹かれるんだ」って気付く花苗ちゃん、負けヒロインだけど良いよね。
 きっと花苗ちゃんに揺らぐような男なら好きになってなかったんじゃないかなぁ。

③秒速5センチメートル

 急に歌うよ!!!!!!!

 タイトルの出し方は完璧だったけど、完全に音MADでワロタ。
 サビの「あるはずもないのに」にあわせて場面がパパパパパ!って切り替わるのほんまに笑うからやめてほしい。名曲で音ハメ遊びすな。
 まあでもこの絵変わりの目まぐるしさが遠野の私生活の忙しいさっぷりを現しているんだろうな。

 別の女性(誰!?)と3年付き合ってみるも「私たち1000通やり取りしたのに1センチしか近づかなかったね」というトンデモレビューをされる遠野。こ、拗らせてやがる………。

 踏切での運命的な出会い。
「相手も同じタイミングで振り返ってるはず」と確信めいたことを言うにも関わらず、電車が過ぎ去った先に誰も立ってないの、見てる側のいたたまれなさがスンゴイ。
 遠野も遠野でなんか「…もう過去は振り切ったぜ!」みたいな顔で歩いたけど絶対強がりじゃん!!!!下手したら10ウン年引きずってた初恋、そんな簡単に捨てられるわけないじゃん!!!

となりました。

 ①と②の映像美が特にすごかったのさ、もしかして明里ちゃんを追ってた過去の思い出が輝いて見えてたっていう遠野視点だったりしますか?
あこ

あこ