RitO

秒速5センチメートルのRitOのネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

理想化された初恋の物語と、それを阻む「距離」。
その狭間で葛藤し遠くを見つめる主人公の姿は、男性的なナルシズムの象徴にも思える。

そんな主人公が、まるで花びらが落ちるようにゆっくりと、日々目の前のことを一つ一つこなしていく孤独な旅を続けた結果、待ち受けていたのは幸せか、それとも虚無か。
その答えはわからないけれど、その姿に自分を重ねずにはいられなかった。

だからこそ、この映画は痛くて苦しくて堪らない。

彼の孤独な旅は、きっとまだ続いている。
RitO

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