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秒速5センチメートルの346のレビュー・感想・評価

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
2.9
君の名は。が話題なので、深夜にやってたやつを録画しておいたのを観た。

新海誠さんに関しては、雲の向こう、約束の場所 があまりにも糞すぎて、てか、このひと思春期にまったく人と関わってこなかったんじゃないかと思うぐらい、良く言えばピュアで、悪く言えば薄っぺらい人だなと感じていたので、そこからは敬遠してたんだけど。

うん…。
観た感想としては、雲の向こう〜よりよかったかな。とくに一章は繊細なタッチで中学生なりの迷いと不安がしっかり描いてあって、そこに立ち向かった二人がちゃんと報われる優しい瞬間もあって、ちょっと感動した。表情が描けないことに関しての不満はあったけど。

二章は普通。というか、可もなく不可もなくというか、サーフィン女子の感情が弱くて、もっと生々しいのが欲しかったかな。これだと人を想うという温度が一章の二人と同じすぎて、なんのための新キャラなのかみえなくて、一章を経た物語としての意義が薄かった気がする。

三章はPV。ミュージックビデオ。山崎まさよしのこの曲やっぱいいなぁって思ってしまって、それ以上のものが本当にあるのか聞きたい。聞いてまわりたい誰かに。
てか、最後まで観てやっぱりこの人は人間関係の摩擦を描けない人なんだと思った。すべてのキャラクターが自己完結で終っていて、相手の心の中にいる自分に無関心すぎる。


個人的な見解として、対人関係は自分自身がどうかということよりも、相手の心にいる自分がどうかということが重要だと思っていて、だから、自分が本当は何を考えていたか、何を求めていたかなんてあまり意味がなくて、それを相手にどう伝えるかが、相手がいるという問題の全てであって、その葛藤が描けていない時点で、これはラブストーリーじゃない気がしましたとさ。
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