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バットマン ビギンズのbebeのレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
4.0
 初めの感想としては、「巨悪に欠くヒーロー映画」。バットマンは好きなので、こういうのがDCっぽさにも思えるし、バットマンはゴッサムシティと強く結びつくローカルヒーローなんだと感じる。もはやバットマンがゴッサムとさえ。
 加えて、ヒーロー映画としては異質なまでに現実的な敵は、ノーラン・バットマンの敵が世界を脅かす宇宙人じゃなくて、街にこびりついた頑固な悪者だということを示してくれる。もっと社会的で政治的で、街と「癒着」した悪、いや、街から生まれた悪、街そのものに内在する悪?こればかりは2作目以降を観るのが早い。

 ダークナイトの3部作は『ダークナイト』があまりに目を惹くが、序章も終章もかなりの名作。世間では「『ダークナイト』を観ればオッケー」なんて言われることもあるようだが、そんなことはない。やはり3部作を追ってこそ。「『ダークナイト』から観る」、ならいいのでは?
 あらゆるヒーロー映画において、「ヒーローになる瞬間」が描かれる第1作はそれだけで見る価値があるし、アツい。今作もその例に漏れない。
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