もう夏

バットマン ビギンズのもう夏のレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
2.8
面白かった。
水曜日の夜中のつもりの木曜日の明け方。
今日の夕飯のメニューはおでん、味噌汁、黒糖きなこ餅。食い意地を張って餅を6つも食べてしまった。私は糖を分解しにくい体質らしく、そのせいで今お腹が痛い。
今日も寮の食堂で友達と話し込んでしまって、もうあーあ、って……。ともかく、今日その友達がダークナイトライジングを見たらしい。それに触発され、見るなら時系列順にとビギンズを鑑賞。

面白かった。
ダークナイトを先に見ていたので、バッドマンが現れる前の腐敗したゴッサムシティの状態や何故彼がシンボルとして「顔の見えない」正義になったのかのプロセス、ゴードン警部補との信頼関係が築かれるまでの過程などを見ることが出来て、納得というか、とても良かった。

ラーズ・アル・グールの言うように「怒り」という感情は強い力の源となり、時に人を蝕む。
ラーズ・アル・グールとブルースが道を違ったように、怒りをどのように扱うかは本人次第であり、それは私たちのごく平凡な日常生活においてもよく考えなければならないことだと思った。

ダークナイトは正義についての描写が多かったが、ビギンズでは恐怖についての描写が多かったように感じる。ビギンズで「自らが恐怖を与えること」で秩序を守ろうとしたバットマンが、その不完全さを痛感し、闇の騎士としての守り方を模索するのがダークナイトなのだろうか。

“人は何故落ちるのか。
──這い上がるためだ。”
作中ではこの言葉が何度も出てきたが、この言葉はブルースが危機に陥る度に幾度となく彼の支えになった。
彼の善良なる本性は父や母、執事など、たくさんの周りの人々の愛情で形成されたものなのだろう。
誰よりも近くにいた父の愛と「善良」なる強さを知ればこそ、彼はこの作品のテーマとなる「恐怖」を吸い込むことが出来たのだと思う。

面白かった。
もう夏

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