昼顔やアンダルシアの犬などで知られるルイスブニュエルの作品。ナポレオン占領下の人々と70年代のフランス人たちの話。
見事なまでに夢を描いたシュルレアリスム作品でした。如何にもブニュエルらしい下品かつ不条理なシーンが淡々と続きますが、どのエピソードもほとんど余計に引っ張られることがないのが良かったです。ブラックユーモアに溢れたショートコントが100分が続くような感じで、それぞれのクオリティはまちまちなんだけど、シュルレアリスムの空気感が存分に出ていて、フェリーニみたいにど派手な夢を再現していないのが好感を持てました。もちろん、フェリーニはフェリーニで大好きですが。
ハリウッドのしょうもないコメディ映画しか見ていない人は楽しめないだろうけど、そも一方でブラックコメディが好きな人にとっては宝物になる一本な気がします。オススメです。