湿疹

夜行列車の湿疹のレビュー・感想・評価

夜行列車(1959年製作の映画)
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いい列車映画だった。列車がその速度で無機的に人間のドラマを置き去っていく感じが素敵。強制収容所の記憶で二段ベッドで眠れない老人が、通路で座ったままこくこくと眠っているのが朝陽に照らされている。車掌が停車駅の手前で老人を起こすと、老人は自分が眠れていたことに驚き、そのぼんやりとした顔をカメラが写し続ける。列車は間もなく駅に着く。これだけで素晴らしい。ルチーナ・ウィンニッカが車窓を開けて身を乗り出して、渡された手紙を破り捨てたあと強風に吹かれながら気持ちよさそうな顔をするが、すぐ目にゴミが入る。
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