監督は「愛に迷った時」のラッセ・ハルストレム。出演は「楽園をください」のトビー・マグワイア、「ノイズ」のシャーリーズ・セロン、「ニューヨークの亡霊」のマイケル・ケイン、「正義と真実」のデルロイ・リンドーなど。
20世紀半ばのアメリカ。田舎町の孤児院で、堕胎を専門とする産婦人科医ラーチに育てられたホーマー。成長し、彼の助手として手伝いをしていた彼は、やがて自立して孤児院を去ってゆく。
孤児院で育った青年が、そこから自立して外の世界へでていく話。
孤児や中絶など負の要素が多数ある作品だが非常に良い映画だった。
ホーマーの心情が分かるように、孤児院はモノトーンを用いられて外の世界では色彩が美しい映像になっている。
ホーマーとキャンディ、ウォリーの関係性は複雑。ウォリーとの友情を大切にしたい気持ちと、キャンディとの恋心に揺れるホーマー。そこがこの作品の切ないところ。
作中ではずっと優しい音楽が流れており、その音楽がよりいっそう作品に深みを増している。
若い頃のシャーリーズ・セロンは美しさだけではなく、可愛さもあって非常に良かった。あとアントマンでお馴染みのポール・ラッドも出演しており驚いた。
重いテーマだが優しい映画。