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黒い絨氈のnekosukiのレビュー・感想・評価

黒い絨氈(1954年製作の映画)
3.3
福岡県筑紫野市の県道31号線は通称5号線と呼ばれている。
一時期二日市に住んでいたことがあり、ここを通って実家に帰省していた。
春日原付近にケンタッキーの郊外店があり、たまに食べたくなり利用することがあった。当時は店の外に網目の大きなゴミ箱があり車中からふと見るとそこに連なる太く黒い線が見えた。何だろうと車を寄せると、それは大量のゴキ・・の群れが川のように連なった姿だった。客の食べ残しのフライドチキンを求めて集まってきたらしいが、あまりに気持ち悪くて2度とソコを利用する気にはならなかった。

「黒い絨毯」は“チャールトン・ヘストン”主演のパニック映画だ。軍隊アリが地面を埋め尽くす様をそう呼ぶのだが、絶妙のタイトルだと思う。
当時、アリが人を食い殺すなどはフェイクだろうと思っていたが、昨今ではジオグラフィックTVや科学番組等で野生動物を骨だけにしてしまう狂暴なアリの存在を目の当たりにして作り物じゃなかったのだと知った。

最近では、南米産の狂暴種“ヒアリ”が積み荷に隠れて入国し、ちょっとした話題になっていた。しかし、“ヒアリ”には残酷な天敵“ノミバエ”がいて、“ヒアリ”の体に卵を産み付けて、卵はヒアリを餌に成長し成虫は体を破って出てくると言う。まるで“エイリアン”のようだ。

“黒い絨毯”では実際のアリが小さいために遠景で撮り、中盤まで存在を明かさず恐怖を盛り上げている。
“チャールトン・ヘストン”は「ベン・ハー」や「十戒」など大作の後は「大空港」や「大地震」などパニック映画にばかり出ていたことを思い出した。
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