KK

8 1/2のKKのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
2.5
イタリア映画の巨匠・フェデリコ・フェリーニの傑作に挑戦してみた。もちろん完全に理解することは不可能だと分かっていたが。予想通り難解だったのでシンプルに抽象的に物語を掴みながら映像美を嗜むことにした。
まずはフェリーニの女性愛。登場する女性キャラクターは揃いも揃って魅力的で、目が美しい。そんな絶世の美女が幼気に笑う瞬間の緊張と緩和。しかしやはり絶世の美女たる威厳と風格がある。フェリーニの女性像が垣間見えた気がした。サラギーナには子供の頃の好奇心の象徴的存在が重なった。鉄塔だったり、大仏だったり、実家の鬼の仮面だったり。それと同じ感じ笑。それから現実と幻想の境目の描き方はまさに魔術。その真実を紐解こうとしても全く分からない。映画監督の苦悩にしてはあまりにもむちゃくちゃだ。
分かりにくいようで内容は相当にシンプル。まだボクはこの作品を深く愛することはできない。だけどフェリーニの魔術にかかったのはたしかだ。いつかまた、人生経験と教養をもっと詰めてまた来ようと思う。
KK

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