tokiwa3256

8 1/2のtokiwa3256のレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
4.1
午前十時の映画祭にて
多くの映画監督がベストに挙げる作品を。 
そりゃそうだ、映画監督には刺さるだろう。

若い頃に一度DVDで観てさっぱりわからず、、悔しいから二度目にトライしたのだが途中で離脱。年を経てようやく映画館でじっくりと集中して観ることができた。
なので自分は、2 1/2の鑑賞である(笑)

この映画はストーリーを追ってもあまり意味がないのかしれない。
まず感じたのは、この映画が元ネタっぽい?ってのがたくさんあるじゃない。

自分が過去に観たことある作品で言うと
冒頭の『未来世紀ブラジル』や『パルプフィクション』の踊りなんかはわかりやすいし、その踊っていたおっさんは(この映画が凄く好きらしい)デビッド・リンチの『ツインピークス』のお父さんに顔がそっくりだし踊り方もそのまんまww
ワグナーのワルキューレは『地獄の黙示録』(追記:調べたら1942年の日本の国策戦争映画にも使われていたらしい。恐るべし戦前の邦画)だし、あのハットに鞭って言ったら『インディジョーンズ』みたいだし、湯治場のスタイリッシュな部屋と電気も参考にしている映画いっぱいあったような。畳み掛けるような会話のシーンなんか、そのまんまウディ・アレン。この作品ってウディ・アレンの好きな映画ベスト1らしいしね。
「だからどうした?」って言われたらそれまでなんだけど。

とにかくゴダールの『気狂いピエロ』もそうだけど、よくもまあ己れの妄想をこれでもかと詰め込んだオ○ニー映画を作れるよなぁ....それがちゃんと傑作になっているところが凄いというかなんというか。。

でもラストシーンは本当に素晴らしい!!

自分がこの先どんな形で死を迎えるかは
「神のみぞ知る」 だろうけど
臨終の際には今までの人生で知り合った人たちと、大好きな音楽をかけて、皆で手を繋いで輪になって踊る、そんな夢をほんの一瞬でも見ながらあの世にいきたい。

「人生は祭りだ!」
tokiwa3256

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