ミシナ

8 1/2のミシナのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
4.5
難解なのについ魅入ってしまうのは映像の魔術師フェリーニが故なのか…???
現実と虚構、真実と嘘、どこからどこまでが幻想なのか分からないシュールな主人公の回想が矢継ぎ早に繰り返される。まさしく「人生の断片」。
書けない撮れないスランプに苦しむグイドと彼の周りの女性たち。
罰したくもあり赦されたくもある、願望と恐怖でぐちゃぐちゃの彼の精神の中の憧れの女性に全てを捨てられるかと聞かれても何も捨てられないと答える彼の選んだ結末ーーかと思いきや、唐突すぎる驚愕のラストシーン。
やはりフェリーニ監督の根底にある人間観というか…生きる苦悩とそれでも生きていく意志が描かれていました。
ニーノロータの音楽も相まってやはり最高でした。観てよかった。
ミシナ

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