てるまん

8 1/2のてるまんのレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
2.8
ナンジャこりゃ?

映画『ナイン』を観てから
原作と言われる本作品を観る

有名な『道』の監督の作品

説明が無いのが
この作品の不思議な世界を
不思議な味のまま映像にしているのだと思う

昔、
名作を生み出した
作・演出家が
ある日から急に作品を生み出せなくなった姿を間近で見ていたことがある

過去の作品を越える出来栄えへの期待と
失敗への不安

結局、新作は
16年ほど書けなかった気がする

昔の作品をアレンジして焼き直したり
原作のあるモノを作品にしたり
もがいている様に見えた

その書けない間の
作・演出家の頭の中の
葛藤とモガキは

この映画の様な
どこまで想像で
現実と妄想の境界線がない様な
夢のイメージだったのかなぁと思う

ゼロから何かを生み出す作家も
幼少期の経験や
妻との確執
出会った仕事仲間

色んな刺激が
頭に刺さって
イメージの畑を耕して
やっと芽を出したモノなのかなぁ

この映画に答えがない様に
感想にもコタエがない感じです

「砂場の娼婦」は
『ナイン』の映画よりも
この『8 1/2』のシーンの方が

肉感的で、でも子供からの視点の様で
印象に残りました

何かをゼロから生み出そうと
もがいた人には刺さる作品かもしれない
てるまん

てるまん