リオン66

摩天楼を夢みてのリオン66のレビュー・感想・評価

摩天楼を夢みて(1992年製作の映画)
3.8
 終わらない競争の悲劇と狂気。

 競争をひていするということは決してない。けれども、血を吐くような競争が永遠に続くことは誰も望んでいないのではないか。

 この映画には競争を続ける者たちが6人出てくる。当たり前だが、この六人は能力も背景もそれぞれ違う。けれど、直向きに働いている。それだけで、悲哀を感じる。そんな人達が喧々諤々すれば、共感せざるおえない。そして、見終えたあとに残るのは、虚無感だ。

 地味な映画だが。人間の競争の滑稽さがストレートに表現された傑作だ。

 
リオン66

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