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月は上りぬのtychのレビュー・感想・評価

月は上りぬ(1955年製作の映画)
3.9
1955年小津安二郎、斎藤良輔脚本、田中絹代監督作品 102分。奈良の浅井家には3姉妹がいる。未亡人の長女千鶴(山根寿子)、次女綾子(杉葉子)、末娘節子(北原三枝)である。長女の亡夫の弟昌二(安井昌二)と仲良しの節子は、昌二の友人で技師の雨宮(三島耕)と綾子がお似合いと見てあの手この手で2人をカップルにしようとする。そのくせ、節子と昌二 自らのこととなるとすれ違ったりしてしまう。小津脚本らしく周囲のひと押しが無いとなかなか踏み切れない2組を描き長女の再婚も匂わせて終わりとなる佳作。雨宮と綾子が万葉集の歌で互いの気持ちを確認するエピソードが印象的。
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