ちょい悪おやじ

月は上りぬのちょい悪おやじのレビュー・感想・評価

月は上りぬ(1955年製作の映画)
4.5
昭和30年公開の古い映画で、戦後の日本はこんなに復興が早かったのかと驚く。奈良の鹿や大阪城は見応えがあったし、寺や土間、襖、廊下、畳など家の中がよく分かった。当時のご馳走はすき焼き。主人公が公園で転んだり、何かして遊ぼうというシーンが良かった。最後は娘が家を出てしみじみとする小津の父親のシーンになるが、奈良はこれから良い季節と言って娘が鼓を打ち慰める。全体的に落ち着いた演者の中で彼女のはつらつさが際立ついい映画だった。次女の相方の滑舌が悪いのがちょっと気になった。