親も富も持たない一人の少年の成長物語。
希望と裏切り落胆との狭間で葛藤しつつ自分を保ち成長していく。
富豪の婦人からはエステラという一つの希望と倒錯した復讐を、一方では彼の生来の優しさから成功への影の援助がもたらされる。
映画は出だしから雰囲気がなんとも魅力的。前半の緑系の色調、子役の雰囲気と美しさ。廃墟の楽園での出来事からNYへの展開もミステリアスで飽きない。ロバートデニーロ、クリスクーパー、そしてグウィネス。配役もいい。
何より若い時のイーサンホークはいつもガラス細工みたいな繊細な魅力を発している。年齢的にはワイルドに行きそうで、ギリギリ踏み止まってる頃か。なんとも危うい感じが作品にぴったり。台詞は殆ど無く、イーサンの語りが文芸的。個人的には彼を見る映画かなとも思う。
