グレアム・ヤング毒殺日記のイシダコのレビュー・感想・評価

冷淡で硬質、なんなら風格も感じさせるような良い意味で地味な文芸的作風を予想していたら、まさかのサクッとしたテンポのポップな快作。意外にもブラックコメディだった。実話で死者も多数出たこの題材でそれをやってのけているからこその怖さで、作り手のこの姿勢にはよくもわるくも時折りマジでゾクッとさせられる（DVD化されていないのは、もしかしたらそこにも一因があるのか？）。ゲンズブール×バーキンの「Je t'aime moi non plus」が流れたのは嬉しい誤算