れもなぎと恋を

ノートルダムのせむし男/ノートルダム・ド・パリのれもなぎと恋をのレビュー・感想・評価

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もうだめだ、頑張るには赤い女の子の力を借りようと再生。

最近マニックピクシードリームガールという言葉を知ったが、この映画のエスメラルダは、まさにそれなのだろう。

エジプト人のイタリア語とフランス語を話す赤い妖精が見せる感情は、盲目的か、真実か?人を痛めつけるのを見て笑う人たちに怒るのが普通?酷いことをしているのを見たら怒りを露わにするのが普通?どちらにせよ、カジモトのような顔の人ばかりの国へ行ったら、石を投げつけられるのは私たち。それは残念なことに、きっとそうなのだろう。

絵みたい、とよく言うけれど、こんなに絵画みたいな色と配置の映画はとても楽しい。画面のいろんなところでいろんな人が動いていて、みんなにバックグラウンドを想像できる。「祭りにいた、男とイチャイチャしていた金髪カーリーヘア赤ドレスの女の子は、きっと負けん気が強いだろう」「いつもうるさい、おふざけ男には、好きとも嫌いとも言えぬ兄がいたのだろう」「奇跡広場にいた人々にとって、知り合いが死ぬのは珍しいことではないのだろう」
どちらかというと、絵画を見ているときに中の人々が動いているように見える感覚に近かった。

エスメラルダの短剣は、いつも女の子は心に持っておきたいものだ。怖くなったらスッと出せるように訓練して、なるべく好きな男の前でも、ポイっと捨てないようにしよう。その方がややこしい事は避けられそうだ。
しかし、短剣を持ち続けていたら、今度は好きな男も近寄ってきてくれなさそうだ。短剣を持っていなくとも、乱暴をしない男を探すのか。女の子は力技では幸せをつかめない?
はっ!!エスメラルダは力技で幸せを掴み取っていたではないか!!
「私は幸せ、美しい人生」
口ずさんで、どんなに砂埃に塗れても落ちないメイクをしよう。
最後に死なないように。どこからともなく飛んできた弓に打たれぬように。