ぬ

存在の耐えられない軽さのぬのレビュー・感想・評価

存在の耐えられない軽さ(1988年製作の映画)
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ロマンスの部分だけを抜き取るなら、無神経でたくましいあなたになろうとしたけどわたしは弱いくて耐えきれないので、あなたを愛すことにした。あなたの最愛の“存在”になろうとした。“存在”になった途端、“存在”はあまりにも軽いものだった。

邦題の意味を何度も反芻してもわからなかったけど、映画を観たらわかりました。

印象的だったもの平易な言語で話すなら、
プールに浮かぶ姿

マン・レイの写真
ソファに顔を埋めたときの曲線
女性同士でヌードを撮り合うとき、泣いたこと(あれは婚約者のことを思ったからか、単純に裸が厭だったのか)
背中の手の交差
車窓を開けて雨を浴びる
婚約後のわんちゃん(結婚式に犬を売る文化があったの?かわいいね)

プラハの春を題材にしつつ、政治的な分断と往復、エロティシズムとラブロマンスの融合、美的感覚の違いなど、わたしにとってはかなしみとうつくしさがほどよくてすきでした。
ぬ